粕谷卓至/編集局整理部

- 割り付け作業をする粕谷
夕方、家を出るとき、近所のおばさんによく聞かれる。
「あら遅いわね。あなた何の仕事してんの?」。
正確に答えると、
『野球、サッカー、陸上、相撲、競馬、社会、政治、芸能などなど
次から次へ飛び込んでくるニュースの価値判断をし、各ページに振り分け、
見出し作製、写真選択、表やグラフの発注、あらゆる価値判断を繰り返し、
新聞を商品として仕上げるレイアウトをする仕事』。
ということになるのだが、興味本位の質問に長々答える必要もないと思われるので
「夜の仕事です」。と答えるようにしている。

- 紙面の割り付け。写真をどう使うか、見出しをどうするかは各々の裁量で作業を進める。
整理部の生活は、完全に昼夜逆転だ。
エンジンが掛かるのはプロ野球のナイターが始まる午後6時頃。
ここから試合終了まで、ひたすら試合を見る。
ただ、ぼーっとテレビを眺めているのではなく、
目はテレビを、頭は見出しをひたすらに考える。
選手のガッツポーズを見ては、写真をイメージする。
ここに見出しを置いて、はてはてどこに原稿を見せるようにしようか…。
過去の成績を調べては表を作り、原稿を発注する。
ふと気がつけば、降版時間(締め切り時間 )が迫ってくる。
実際にパソコンで組み上げ、ひと息…とはいかず次の版へ。
何度か繰り返し、夜中に業務終了。

- 出来上がったのは西武日本一を伝える日刊スポーツの一面
「さて飲みに行くか」。
明日を考えず酒が飲めるのも、この部署の魅力の一つ。
翌日どんなニュースが飛び込んでくるのか、何を担当するかもわからない。
ただ、当日の反省はするし、他紙も気になる。
飲んだ後には、たいていコンビニに寄って他紙をチェック。
自分の紙面と比較し、時に優越感にひたったり、時に落ち込んだり、
そんなこんなで日の出と共に帰宅。
ごみ出しのおばちゃんによく見つかった。
「あら遅いわね。こんな時間まで何の仕事してんの?」
長々答える気力も残ってないので
「飲んでただけです。夜の仕事ですから」と答えて、1日が終わる。
粕谷からメッセージ
社内を見渡すと、個性的なひとばかり。
あなたの変わったところが武器です。
面接官を片思いの異性と思い、嫌われない程度に口説いてください。

◆粕谷卓至(かすや・たくじ) 1973年(昭48年)8月29日生まれの35歳。中学時代はサッカー部所属。3年間在籍も1試合も出場できず卒業。以来サッカー嫌い。高校では名前の「卓」の字を頼りに卓球部を志すも、入部テストで1—21で完敗し不合格。以来スポーツは観るものと決める。都内の大学を経て1998年入社。以来ずっと整理部で11年。広島カープを愛して30年。
ニッカンでのキャリア
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