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【セルジオ越後】 長谷部を高く評価/アジア杯予選

企画特集




金子真仁/販売局販売営業部

するどい視線で作業をする金子
するどい視線で打ち合わせする金子

 日刊スポーツには静岡支局があり、毎日1ページの『静岡版』を作っている。静岡県は家庭への新聞普及率が高い。その紙面をPRし、愛読者を増やすのが主な仕事の1つだ。

 07年11月に静岡県担当になり、すぐ勝負に出た。今まで中面で白黒1ページだった静岡版を、裏1面カラーのページにしたい—。

 これまでの裏1面はテレビ番組表。業界屈指の見やすさと評価されるテレビ欄を中面に入れてまでの、県版裏1面化。当然、社内でも反対の声があった。

 声を集めた。販売店社長の声、従業員さんの声、県内の愛読者の声。静岡支局長は伊豆半島から浜名湖まで、3日間かけて全販売店を一緒に回ってくれた。賛同の声が反対を大きく上回った。奔走して得た声を、上司に伝えた。

 未熟で、何度もけんか腰になった。「生意気ばかりですみません」とフォローは入れる。「別にいいじゃねえか。仕事なんだから」と上司は言った。勇気が出た。局内、対編集局…何度も話し合いを重ねた。

手帳はスケジュールでびっしり
手帳はスケジュールでびっしり

やがて始動から4カ月たった08年3月末、会社からゴーサインが出た。

 全国最大の取引部数を誇る販売店の社長は「日刊スポーツが支局の設立以来、久しぶりに本気になった」と最大級の賛辞をくれた。トップからのストレートな言葉は胸の奥にゾクッと響き、ジワッと染みる。

 そして5月1日朝。裏1面に静岡のニュースが載った新聞が、県内全域に届いた。支局長の計らいで、元横浜監督・山下大輔さんの少年野球教室を取材し、野球記者時代以来久しぶりに署名入りの原稿がカラー初日の紙面に載った。

 滑り出しの評判は上々。ただ、これだけでは終わらせたくない。

日々紙面のチェックはかかさない1
日々紙面のチェックはかかさない

 頑張った自分にご褒美を、と調子に乗って高級ホテルに泊まった。静岡の夜景を見ながら、あらためて振り返る。

 なんで、変えたかったんだろう。

 読者を増やしたい。愛読者をさらに満足させたい。販売店にとってより売りやすい商品にしたい。スポーツの感動を広めたい—。

 販売局員としてはこういう動機から動き始めるべきだったかもしれない。でも、残念ながらこれらは後付けの動機だ。

 静岡担当着任が決まったとき、人づてに聞いた。

 「支局長は、金子が来るって喜んでるみたいよ」

 支局長は入社時の新卒採用担当。そして支局には同期入社の仲間が2人いる。

 みんなが汗かいて取材した原稿や写真が目立たない場所に白黒で載っていて、それでいいのか—?

 すべては、そこから始まった。

金子からメッセージ

 日刊スポーツは優良企業だ。でも100点ではない。それなら今頃、世界一の発行部数を誇っているはず。紙面内容?PR方法?それとも…? 何かが足りないから、きっと世界一までの道のりがまだ長い。

 会社に入れば、違うと思う物事に「違う」と声を上げず、安穏と日常業務をこなすこともできる。しかしそれでは活気は出ない。活気は必ずや、日刊スポーツの勢いにつながる。

 「違う」と叫ぶのは簡単だけれど、「じゃあこうしよう」と提案するためにはその違うと思うことを体験しなければ、それは机上の空論どまり。

 入社6年目、28歳。まだ気が早く、深みも足りないと思われるかもしれない。ただ、何歳からというルールはない。黙っていても、時間は淡々と過ぎるだけと最近、気がついた。

 一緒に、最高に心地よい活気をつくり出せる仲間に入社してきてほしい。

社内野球チームでプレイする金子

◆金子真仁(かねこ・まさひと) 1980年、神奈川県生まれの28歳。03年春に入社し、編集局野球部で巨人、高校野球を担当。05年秋に販売局に異動し、現在は静岡・山梨担当。“とりあえずビール”に同調しつつ、10分後にこっそり「ウーロン茶を…」と注文するのが日課。社内の野球チームでは腰高の強肩遊撃手として一時期鳴らすも、即戦力ルーキーにあっさり座を奪われた。

金子のタイムスケジュール

7:00 AM携帯電話に届く天気予報のメールで、目が覚める。その後30分の二度寝が至福の時。朝食をとりながら日刊スポーツを見る。友達が奮闘しており、プロ野球2軍成績から見てしまう。
8:00 AMぼちぼち出発。駅売店では、記者時代は「スクープを他紙に抜かれていないか」と1面の見出しが気になった。販売局異動後は見出しはもちろん、各紙の売れ行きが気になる。
9:00 AM電車に揺られる。最近は携帯電話をいじる人が多いが、日刊スポーツを広げる人たちもちゃんといる。それを後ろから覗き込むOLさんもいる。明日はぜひ買ってください。
10:00 AM東海道新幹線に揺られる。静岡にはあっという間に着いてしまうから、うかうか眠れない。乗り過ごして名古屋は悲しすぎる。静岡到着後、レンタカーを借り、隣の清水へ移動。
11:00 AM清水のASA(朝日新聞販売店)を訪問(=業界用語で「訪店」)。ここの社長は、県内販売店組織の会長を務める。県全体を巻き込んだ仕事をしたいときは、まずこの方に相談してご意見を仰ぐ。
12:00 AMそのまま社長と昼食へ。かるくダイエット中なので、蕎麦はありがたい。清水名物の桜海老かき揚げは旨味! お互い野球好きで、仕事の話題以上に話していることも。
1:00 PM清水のお隣、由比の販売店へ訪店。ここは日刊スポーツ、朝日新聞だけでなく全銘柄の新聞を取り扱っている。新しくなった静岡県版をアピールし、販促につなげてもらう。
2:00 PM静岡市街地へ移動。素晴らしい景色が多い静岡県においても、駿河湾に面した由比の街並みは絶景だ。気分上々で運転する。BGMは最近はアムロちゃんばっかり。
3:00 PM静岡駅南口のASAへ。40~50代の社長さんが多い中で、ここは30代前半の青年社長。5年後くらいに、自分が社員を統率できる存在になれるか、と想像してみると「ムリ。有り得ない」。それだけで尊敬に値する。
4:00 PM藤枝市のASAへ。08年正月、藤枝東高校サッカー部が全国準優勝したときはPR等色々協力してもらった。社長とは明日のゴルフコンペで一緒の組になることが濃厚。「迷惑かけます」と先手を打っておく。
5:00 PM静岡支局へ。支局長と簡単な打ち合わせ、情報交換もするが、支局の仲間の顔を見るとホッとする。ドーナツを差し入れするが、余ってしまい、若手の自分が食べることに。だから太るんだ。
6:00 PM静岡駅北口のASAへ。幹部社員さん20人ほどの夕食兼懇親会があり、社長に誘ってもらっていた。読者の生の声を一番知っているASA社員さんの声は価値がある。紙面編集、PRにも大いに参考になる。
7:00 PMウーロン茶に逃げ始める。お酒の力を借りなくても、常に本音で相手と話すことを心がけている。
8:00 PM2次会へ。酔った皆様は、華やかさを求めることも。
9:00 PMウーロン茶の飲みすぎも良くないので、こっそり「ジンジャーエールを…」。
10:00 PMお開き。たまに3次会になることも。ごくまれに4次会も。その場合は27時就寝が視野に。ただし無理は良くない。万が一倒れたら、その穴埋めで周りの人に迷惑がかかることは忘れずに。
11:00 PMホテルへチェックイン。明日は県内の社長さんたちとのゴルフコンペ。たまには息抜きも必要だ。風呂とメールチェックとスポーツニュースチェックとエア素振りを済ませ、早めにお休みなさい。


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