1年目の仕事 スポーツ部・阿部健吾
こんにちは。入社して早10カ月、入社1年目で編集局スポーツ部に所属しています、阿部健吾です。
入社時に26歳。同期の1人からは親しみも込めて(だと思います)「オールドルーキー」と呼ばれています。
自分は入社前まで映画を1年間で500本見る生活を何年か続けていたので、映画『オールドルーキー』には一家言ありまして、その名称が光栄です。
見られた方がいたら涙とともに回想してください。
さて、肝心の仕事ですが。
4カ月の研修後(6、7月は高校野球を担当)の8月に配属され、まずオリンピック関連で国内の応援会や、祝勝会、成田出発・帰国などの取材を行いました。
その後は、大相撲大麻事件関連で、お相撲さん並みに早起きし(5時起き)、お相撲さんより遅くまで(午前さまです)部屋の前で張り込みをする夏の日々。
地べたに座って伝わってくる地熱に常にお尻がホットでした。
元白露山に突撃インタビューして、マウンテンバイクで突進する彼からコメントを取ろうとした瞬間、右腕が彼の左脇の下に挟まり、ひじが「極まった」ことで労災申請したくなるほど痛かったのが、最高の思い出です。
その様子を見ていた同期の写真部藤田記者からは「語り継げる武勇伝」という言葉をもらいました。
そして現在の仕事です。
ゴルフです。
男子も女子もです。
中心は石川遼です。
17歳。石川遼が最年少プロツアー優勝なら、自分も他の新聞社も含めて、取材側として最年少です。現在27歳ですが。
いま日本で1番紙面になるスポーツ選手の1人である石川遼。
現在東京本社でゴルフ正担当は、自分も含めて2人です。必然、「1年目の社員だから」という免罪符はなく、現場に出れば読者に読み応えのある記事を書けるよう、取材対象について24時間(この前、夢で石川遼プロがなぜかテニスをしてました)考えています。
彼を取り巻くすべての環境がニュースとして大きく紙面を割く。本人が会見等で姿を見せなくても、何か毎日紙面に記事を載せることを目的に、読者の方に「おもしろい」と思ってもらえるニュースをつかむ。毎日がその繰り返しです。
その責任を1年目から担えることは光栄なことであるし、やりがいもあります。
自分は担当につくまでゴルフについては全く素人でした。
クラブの番手や、コースのことなど知識は限りなくゼロ。
ではどうしていきなり原稿が書けたのか。
すべては日刊スポーツという新聞を作ってこられた先輩たちの資料や、アドバイスによるものです。
自分が取材していて疑問点、不明点があればすぐ先輩にぶつける。すると1の質問で10の答が返ってくる。その答えをもとに自分でも調べて、身に付けていく。
その繰り返しを可能にする「人の力」という伝統が日刊スポーツ新聞社を支えているのだ、と実感する日々です。
よく就職活動中の人から「スポーツ新聞はスポーツに対する知識がないと入れないのでは」という質問を受けます。もちろんあるに越したことはないと思います。しかし、多くは先入観です。
ゴルフを担当してきて3カ月ですが、個人的な関心も生まれてきました。
よく「ゴルフは親父のスポーツ」という言葉を耳にします。
お腹がでた、40以上の選手が活躍できる、できてしまう世界。特に男子はそのようなイメージが根強いです。自分も担当前まではそうでした。しかし、石川遼という17歳の登場は、そのステレオタイプなイメージ自体も打破する可能性を有しています。
彼1人の登場によって、ゴルフ界全体がどのように変わったか、変わるのか。
切り込み口はいっぱいあります。
ゴルフのことについて「素人」だからこそ、気付く点も大いにあるのではないか。
変革期にあるゴルフ界だからこそ、自分でも発見できることがあるのではないか。毎日の仕事に忙殺されながらも、そのような視点を持ちながら日々を過ごそうと肝に銘じています。
現在この採用ブログは、米国・ロサンゼルスで執筆しています。
石川遼の米ツアーデビュー戦に密着しているからです。「ど新人」にいきなり歴史的イベントを任せられるのも、「人」という伝統の力があるから。その後押しを受けて、どれだけ読者に興味を持ってもらえる記事を書けるか。そのために自分が努力しなければいけないことは山ほどあります。
最後に余談かもしれませんが、先日ある大学の会社説明会に参加させていただきました。
時間が区切られている中で、質問時間も十分でないことは確かです。そのため予定時間終了後も、質問があれば1対1ではなせる状況を作りました。
しかし、答えていただいたアンケートには「1対1の時間がもっと欲しい」「~について知りたかった」などの感想が多く見られました。
いまの自分が取材対象にこのような言い訳をすることはできません。
そう思ったときには、相手はいないからです。
原稿に書かなければならないことを聞く機会は限られています。(もちろん聞き逃すことのほうが断然多い状況です)。
就職活動も同じだと思います。機会があって質問があるならば、どしどし聞いていくべきだと思います。もし入社して記者職に就けば、それが基本で、そうしないと原稿は読み応えのないものになります。
「27歳の小言」みたいですが、もし有益な助言となればと思います。いまの自分への自戒も込めて。
2009年2月21日 09:30